伝統の中に変化が見える ホンダ CB750F

根強い人気のあるホンダ CB750F

ホンダ CB750Fはもともと1982年に登場したモデルであるオーナーがフルノーマルにこだわって福岡のエンジニアに依頼をしてフルレストアされたモデルです。
そのため本来のCB-Fの状態はもちろんのこと、その持ち味をしっかりと残しています。

ノイズもスムーズですし加減速で変化をすることがありません。
キャブレーションでも気になる領域はないですし、サスの動きにもしこりがないですし、ブレーキももちろん効いてくれます。
CB900Fのスケールダウンをしているものとはいえ、750としては十分理想的といえる1台です。

エンジンも十分な回転を保ってくれており、日常的な交通であれば問題なく走れますし、エンジンからの振動が感じられます。
トルクをスムーズに取り出すことばかりに目が行きがちですが、バイクが好きな人にとってはこういった味わいはとても魅力的です。

ハンドリングも同じでとても動かしやすい、というものではありません。
しかし、だからといってバイクに乗っている人に対してプレッシャーを与えるような動きではなくエンジンの特性や快適なライディングポジションのおかげで十分平常心で楽しむことができます。

懐かしいだけでなく今だからこそ楽しめるホンダ CB750F

普段乗る分には全く問題がないのはもちろんですが、最近のバイクにないものがたくさん詰め込まれているのがホンダ CB750Fです。
今のバイクというのはライダーがきっかけをある程度作ればマシンがマシンに作りこまれている旋回性を発揮してくれます。
ライダーへの要求も高くなりますが、多くの場合にはマシン任せの部分が増えてしまうものです。

そこで、ライダーは旋回性を身につけることが必要ですが、ホンダ CB750Fの場合にはバイクから働きかけてくれることはないので常に自分がバイクの声を聴いて語りかけていく必要があります。
これは最近のバイクにはない点であり、バイクを楽しむ一つの魅力でもあります。
最近のバイクにはなかった自分が操縦している感、走っている感を感じることができるバイクです。

今のバイクにはないものがある、といっても決してホンダ CB750Fが古臭いわけではないです。
基本性能は誕生当初の35年前から進化をしていますがバイクの本質は変わっていません。
走りながら感じられる走行性はとても素敵であり古臭さを感じることなく、むしろ当時のバイクを知らない人からすると新鮮です。

性能がよくなることで楽に運転できるようになりますし、誰でも運転できるようになります。
しかし、自分がバイクに寄せていく走りというのもバイクに乗っていると強く感じることができ魅力的です。
せっかくバイクに乗る時にはしっかりと運転している手ごたえを感じたいと思う人にはホンダ CB750Fは最適なバイクです。

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