スズキ B-KING

スズキのB-KINGの特徴とは

バイクの中には発売されていた当時はあまり売れず、評価も芳しくなかったにもかかわらず、後になって再評価されるケースが見られます。
スズキのB-KINGは、そんな不運なバイクの代表格として挙げられるかもしれません。
もともとスズキは非常に個性的なバイクを世の送り出すメーカーとして知られていますが、このB-KINGは時代を先取りしすぎていた面がありました。

基本的な特徴としては同社のハヤブサ(Hayabusa)と同系統であり、そのネイキッドバージョンとして売り出された面がありました。
初めてお目見えしたのが2001年の東京モーターサイクルショーで、当時このコンセプトモデルが登場したときには「スズキがまたとんでもないネイキットモデルを作り出した!」と話題になったものです。

とくに話題となったのが、スーパーチャージャーを搭載していた点です。
いわばスーパーチャージャーを搭載したハヤブサのパワーアップバーションとも言うべきもので、国内はもちろん海外のバイク好きからも期待を集めていました。
ただし、市販化されたときにはスーパーチャージーではなくNAエンジンが搭載されることになりました。

B-KINGが名車と評価される理由について

こうしたスズキのバイクの伝統を引き継ぎつつも個性的、しかも新機軸を打ち出していた点がB-KINGの大きな特徴だったのですが、いざ市場に投入されるとあまり売れませんでした。
その理由として、2001年の初登場から実際に市販された2008年までの間に7年の期間が経っており、バイク好きの間で「熱が冷めてしまった」面があった点がよく挙げられます。

しかし、だからといってこのB-KINGの評価が下がるわけではなく、現在では名車として評価されるさまざまな魅力を備えています。
とくに高い評価を得ているのが乗り味のよさで、パワフルな面を押し出しつつも優しく柔らかい乗り心地を備えており、公道での走行ではハヤブサを上回るとも言われています。

ほかにも、直線における優れた加速性、そのスピード感を損なうことなくスムーズにカーブできる走行性、開けやすいと評判だったアクセルなども見逃せません。
使い勝手のよさを重視した2段階に調節可能なドライブモードなども、B-KINGの魅力と言えます。
個性的なデザイン、とくに2本のマフラーは硬派かつ近未来的な雰囲気を醸し出す魅力にあふれており、見ただけで「乗ってみたい!」と思わせる特徴となっています。

当時はあまりにもハイスペック過ぎで売れなかった、という面もあるのでしょう。
それが、時代がこのモデルに追いつくことによってようやく名車としての評価を得る状況をもたらしたのかもしれません。
プラスして、今となっては絶版車としてのステータスも備えており、中古市場において注目を集める存在となっているのです。

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