バイクの普及率ナンバーワン
総務省では全国消費実態調査を5年に1回のペースで実施しています。
平成26年の調査によると2人以上の世帯でバイクを1台以上保有している普及率ナンバーワンだったのは和歌山県でした。
普及率は33.3%を記録しています。
ちなみに2位は愛媛県で27.3%で大きく引き離していることがわかります。
30%を超えているのは47都道府県の中で和歌山だけという結果になりました。
しかもここ数度の調査も1位は和歌山県で安定して推移しています。
地形が関係?
なぜ和歌山県ではバイクが普及しているのか、いくつか考えられる事情があります。
まずは地形の問題です。
田辺市をはじめとして沿岸の都市はすぐ目の前に山が迫るような地形をしています。
つまりエリア内に坂がたくさんあります。
坂の上り下りをする際にバイクがあると、スイスイ移動できるわけです。
また道幅のあまり広くない道路も県内には結構あるそうです。
バイクであれば小回りが利くので、ストレスを感じることなく運転できるので多くの人が保有しているのではないかともみられています。
農作業のおともに
和歌山県は農業が盛んな地域でもあります。
例えば梅やミカンの栽培は全国的に広く知られているでしょう。
梅やミカンの栽培をするにあたって、軽トラックの使われることが多いです。
軽トラックに農作業で欠かせない機会を乗せて運ぶわけです。
しかし軽トラックの弱点は乗員人数です。
2人までしか乗ることができません。
農家の中には家族全員で作業をする世帯も少なくありません。
トラックの乗れなかった家族は現場に行くまでにバイクを利用することが多いようです。
狭い道でもスイスイ走行できるので、自動車ではなくバイクを活用するところが多いわけです。
バイクがただ単に好き
その他にも地理的な事情も関係しているのではないかという声もあります。
和歌山県内には急峻な山間部が少なくありません。
この地形的な特徴が影響しているのは、都道府県別でみると公共交通機関があまり発達していません。
そこで移動の足としてバイクが欠かせなくなっているのでしょう。
さらには気候も関係しているようです。
県内全般的に温暖で、雪が降る頻度もそれほど多くありません。
雪が降ると路面凍結してバイクを運転するのは危険ですが、そのような懸念も必要ないです。
年間通じて走行できるのも、バイクの普及率の高さに影響しているかもしれません。
しかしこれらの理由も決定打にはならないという意見も見られます。
このためもっとシンプルで、和歌山県民はバイク好きの人が多いから高い普及率になっているだけという指摘も見られます。
世界的に見ると台湾の普及率が圧倒していますが、その原因がはっきりしていないのと同様というわけです。