名車紹介

スズキ B-KING

スズキのB-KINGの特徴とは

バイクの中には発売されていた当時はあまり売れず、評価も芳しくなかったにもかかわらず、後になって再評価されるケースが見られます。
スズキのB-KINGは、そんな不運なバイクの代表格として挙げられるかもしれません。
もともとスズキは非常に個性的なバイクを世の送り出すメーカーとして知られていますが、このB-KINGは時代を先取りしすぎていた面がありました。

基本的な特徴としては同社のハヤブサ(Hayabusa)と同系統であり、そのネイキッドバージョンとして売り出された面がありました。
初めてお目見えしたのが2001年の東京モーターサイクルショーで、当時このコンセプトモデルが登場したときには「スズキがまたとんでもないネイキットモデルを作り出した!」と話題になったものです。

とくに話題となったのが、スーパーチャージャーを搭載していた点です。
いわばスーパーチャージャーを搭載したハヤブサのパワーアップバーションとも言うべきもので、国内はもちろん海外のバイク好きからも期待を集めていました。
ただし、市販化されたときにはスーパーチャージーではなくNAエンジンが搭載されることになりました。

B-KINGが名車と評価される理由について

こうしたスズキのバイクの伝統を引き継ぎつつも個性的、しかも新機軸を打ち出していた点がB-KINGの大きな特徴だったのですが、いざ市場に投入されるとあまり売れませんでした。
その理由として、2001年の初登場から実際に市販された2008年までの間に7年の期間が経っており、バイク好きの間で「熱が冷めてしまった」面があった点がよく挙げられます。

しかし、だからといってこのB-KINGの評価が下がるわけではなく、現在では名車として評価されるさまざまな魅力を備えています。
とくに高い評価を得ているのが乗り味のよさで、パワフルな面を押し出しつつも優しく柔らかい乗り心地を備えており、公道での走行ではハヤブサを上回るとも言われています。

ほかにも、直線における優れた加速性、そのスピード感を損なうことなくスムーズにカーブできる走行性、開けやすいと評判だったアクセルなども見逃せません。
使い勝手のよさを重視した2段階に調節可能なドライブモードなども、B-KINGの魅力と言えます。
個性的なデザイン、とくに2本のマフラーは硬派かつ近未来的な雰囲気を醸し出す魅力にあふれており、見ただけで「乗ってみたい!」と思わせる特徴となっています。

当時はあまりにもハイスペック過ぎで売れなかった、という面もあるのでしょう。
それが、時代がこのモデルに追いつくことによってようやく名車としての評価を得る状況をもたらしたのかもしれません。
プラスして、今となっては絶版車としてのステータスも備えており、中古市場において注目を集める存在となっているのです。

カワサキ バリオス

1991年に登場したカワサキバリオス

当時カワサキは新たなネイキッドバイクとして、バリオスを世に送り出しました。
ネイキッドとはエンジンがむき出しになっているバイクのことで、日本で販売されているバイクの多くはネイキッドタイプになっています。
強力なパワーユニットが一目でわかるバリオスは大人気となり、現在は名車としての地位を確立するようになりました。

バリオスの持つポテンシャルの中でも、特徴的と言えるのが搭載されているエンジンでしょう。
ZXRをベースに開発されたエンジンはカワサキが得意とする高回転エンジンで、吹き上がりが大変よいのが特徴です。
カワサキのバイクはちょっと扱いにくいと感じる人もいるようですが、バリオスはカワサキ独自のクセが少なく、比較的扱いやすいネイキッドバイクです。

走行性能を高めるためと、バイクのボディ剛性を高めるために、高張力鋼管パイプを使用したダブルクレードルフレームを採用しています。
これによりフレームの剛性が格段と強化され、ツーリングにおける走行安定性を高めるのに貢献しています。
サスペンション部分も、走行性能を高め、より操縦しやすいバイクを実現するための専用チューニングを施しています。
走行性能を高めたバリオスはロングツーリングでも、その性能を十分発揮できるよう設計されているため、ライダーたちが好んで選ぶようになりました。

カワサキバリオスが名車の理由

バリオスが名車と呼ばれるようになった背景に、カワサキの名車NINJYAを彷彿とさせるデザインを採用しているところにあります。
ベースになっているのはZXR250ですが、独特のフォルムとパワートレインはNINJYAの持つDNAを受け継いでいると言っても過言ではありません。
エンジンは250cc4ストロークエンジンを搭載しているため、250ccとは思えないパワーと加速性能を有しています。

名車と呼ばれるようになったもう一つの理由が、これまでは400cc以上のクラスでは一般的だったネイキッドデザインを採用したことにあります。
実際にバリオスが市場に送り出された時には、すでに他社が250ccネイキッドバイクを発売した後のことで、時間軸から言えば遅れての市場投入となった訳ですが、カワサキファンのライダーにとっては待望の250ccネイキッドバイクの登場になりました。

250ccクラスとは思えない超高回転エンジン、優れた加速フィーリング、成熟したネイキッドデザインはファンの心を鷲掴みにし、多くのライダーたちに愛されてきました。
残念ながら新たな排出ガス規制の基準をクリアできなかったため、2007年で生産を終えることになり、今では伝説的な存在となったのがこのカワサキバリオスなのです。

ヤマハの3輪モデルNIKEN

LMWシリーズの第3弾

ヤマハではLMWシリーズのバイクを展開しています。
LMWとは「リーニング・マルチ・ホイール」の頭文字をとったものです。
トリシティ125や155などがこのシリーズの中で投入された車種です。

そしてLMWシリーズの第3弾として発売されたのが、NIKENです。
2018年9月から受注開始しました。
ヤマハ初の試みである3輪仕様のスポーツモデルというのが話題になりました。

実用性と娯楽性の両立

3輪車は2輪と比較すると安定性が高いです。
このため配達や通勤・通学などの実用的なシーンで活用されることが多いです。

NIKENの場合、そこに娯楽の要素を付け加えたのが人気の理由です。
エンジンは845ccの排気量を有しています。
しかもギアチェンジも自分で自由自在に行えます。
バイクを操りながら爽快な走りができるので、オートバイの面白みを感じたいライダーの間で広く支持されました。

またコーナリングでは車体をバンクさせることが可能です。
3輪車でNIKENレベルの排気量を有するエンジンが搭載されている車種は、国内ではまずないでしょう。
このような部分もNIKENのオリジナリティを引き出しています。

深いバンク角も魅力の一つ

トリシティと比較して、バンク角を深くしているのもNIKENの見逃せない特徴の一つです。
トリシティのバンク角は38度だったのですが、NIKENはこれをさらに45度にまでアップしました。

たかが7度の違いですが、実際に乗るとそのフィーリングは大きく異なります。
コーナリングをする際に、ボディをよりしっかり寝かせることができます。

しかもNIKENには、LMWアッカーマン・ジオメトリーという機構を導入しています。
この機構のおかげで深くバンクしてもフロントタイヤは同心円を描きます。
このため、2輪車に乗っているようなしゃたのたの仕方を楽しめます。
ハンドリングもナチュラルそのもので、2輪車からスイッチしてもすぐに乗り慣れるでしょう。

ヤマハのお家芸の3気筒エンジン

NIKENに搭載されているのは3気筒エンジンで、排気量は845ccです。
ヤマハはもともと3気筒エンジンには定評がありますが、従来よりもさらに進化させています。

その中でもクランクマスの重量をアップさせています。
従来モデルと比較すると18%アップさせました。
その結果、低回転域がより扱いやすくなりました。
ゆったりとした走行でも体に負担のかかりにくいようなデザインとなりました。

さらにクルーズコントロールが搭載されているのも魅力の一つです。
アクセルを吹かさなくても一定速度で走行できます。
アクセルコントロールをする必要がないので、ライダーの負担を軽減できます。

ロングセラーとなったスズキバンディット250

現代的なモデルに進化

スズキでかつて取り扱っていたバンディット250は、今なお根強い人気を誇ります。
発売されたのは1989年のことです。

かつて新しいスタイルのネイキッドとして注目を集めたゼファーとは、全く異なる仕上がりになったのが話題になった理由の一つです。
ゼファーの場合、空冷エンジンを採用し70年代のバイクを意識したレトロなテイストが特色でした。

一方バンディット250は、トレンドの水冷エンジンを搭載しました。
またオリジナリティあふれるダイヤモンド構造のフレームを新たに採用しました。
このためスタイリッシュで都会的なデザインで、ゼファーとの差別化が図られました。

ベースは一緒で進化させる

バンディット250は発売直後から高い人気を誇りました。
ゼファーにはなかった250ccモデルで、取り扱いやすかったことが大きかったです。

フォルムが美しいところも魅力的でした。
またセパハンとアップハン仕様の2種類がラインナップされ、自由に選択できたのも人気の出た要因の一つです。

バンディット250はフルモデルチェンジを何度か行いました。
新しいモデルになると、より完成度の高いバイクになっていきました。
しかし一方で基本的なモデルやエンジンの設計は初代のものをしっかり受け継いでいます。
ですから初代のファンも受け入れやすい仕上がりになり、ロングセラーを記録しました。

2代目には250Vもラインナップ

バンディット250は1995年にフルモデルチェンジを実施しました。
この時大きな特徴として、新しいバージョンの250Vを新たに追加しました。
250Vと従来型との違いは、エンジンです。

250Vには可変バルブタイミング機構が搭載されています。
初代には兄弟車種として発売されたバンディット400にしか採用されていませんでした。

またカムプロフィールを高速用に切り替えるスタイルも導入されています。
その結果、直4エンジンらしいフィーリングを実感できるようになりました。
高速はもちろんのこと、低中速にかけても挙動が安定し、街乗りでもスイスイ走行できるようになりました。

優れた加速度も魅力

一見するとおしゃれなスタイルですが、力強い加速力を有しているのもバンディット250の魅力です。
そもそもバンディットとは日本語に訳すと「山賊」です。
まさに山賊の荒々しさをほうふつとさせる走りができるバイクです。

アクセルを吹かすと、一気にエンジンの回転数が高まります。
しかも甲高いエンジン音を伴うので、レーシングモデルではないかと思ってしまうほどです。

またアイドリングの時には、低音で規則正しくエンジン音が刻んでいきます。
まるで山賊が獲物に狙いを定めているかのような猛々しさを感じさせます。

アメリカで生き続けるホンダシャドウ・ファントム

新モデルがアメリカで投入

ホンダのクルーザーモデルのシャドウ・ファントムが、2020年になって新しいモデルが発表されました。
国内のバイカーの中にはこの名前を聞いて、少し懐かしいと思った方も多いでしょう。

国内マーケットではシャドウ・ファントムは2016年に生産終了しました。
しかし国内でも安定した人気があって、今なお根強いファンがいます。

2020年現在取り扱っているのは、アメリカン・ホンダというところです。
文字通り、アメリカで主に販売されます。
新型モデルが人気になれば、国内に逆輸入されることもあるかもしれません。

シャドウ750をベースに

シャドウ・ファントムは2009年に発売されました。
もともとはシャドウ750をベースにして、エクステリアを一部見直しました。
ブラックをベースにしたデザインは、先代と比較してよりワイルドさが前面に出てきた印象です。

その他にはシート高も特徴の一つです。
約650mmと比較的低めのレイアウトにすることで、足付き性を高めました。
街中でも取り回しに優れているので、ストレスを感じることなく運転できるでしょう。

エンジンについてはV2で745ccというスペックでした。
上質で十分なパワーが期待できます。
しかも燃料噴射装置は電子制御できるようになっているので、加速なども非常にスムーズです。
無駄にガソリンを使うこともなく、このクラスの中では燃費は比較的良いのも魅力の一つです。

いい音を感じさせるエンジン

最近のオートバイを見てみると、エンジン音があまりせず、静粛性にこだわったものが多いです。
騒音問題もあるので、街中で走行させるためには必要なものでしょう。
しかし「エンジン音がないとバイクで走っている感がない」というライダーも少なくないでしょう。

そのようなバイカーの気持ちを満たしてくれるのが、シャドウ・ファントムです。
エキゾーストが醸し出す排気音はV2のサウンドを忠実に再現しています。
しかも近年の音量規制もしっかり意識して、ちょうどいい感じに仕上がっています。

シャドウ・ファントムに搭載されているエンジンは、トルクに厚みがあるのも特色の一つです。
アクセルを吹かすと地面を蹴り上げるような力強いトルク感が出てくると言います。

積極性が求められるハンドリング

ハンドリングも特徴の一つです。
スロットルワークをうまく活用できるかどうかが、シャドウ・ファントムを乗りこなすためのポイントです。
うまく思い通りに走行するためには、いかに曲げていくかが重要です。

コーナリングをする際に、右手を勢い良く返すと豪快な走りを堪能できます。
また返したときにしっかり荷重がかかるところも魅力です。
誰でも気楽に乗りこなせない、だから自分は自由自在に操りたいと思えるようなバイクです。

ヤマハの至宝といわれたVMAX

一つの時代の終了

バイク好きの間で、2017年に悲しいニュースが発表されました。
それはヤマハのVMAXの生産が2017年8月に終了するというものです。

1985年に発売されて、実に30年以上の間オートバイファンの心をつかんで離しませんでした。
しかし徐々にその人気も下降局面に入りました。

ちなみに最終年の2017年の生産台数は120台を予定しています。
この数を見ると、多くの人が競うようにして購入するのであっという間に完売してしまうのではないかと見られています。
生産台数を見ると、一つの時代が終わったかのような寂しさを感じる人もいるでしょう。

怒涛のパワーが魅力の理由

VMAXがなぜここまでのロングセラーになったのか、それはパワーに尽きるでしょう。
オートバイの世界では並外れた存在感があります。
いかにもパワフルそうな大きなフォルムに、期待にたがわない暴力的な加速力、この特徴に胸熱くした人も多いでしょう。

VMAXは北米向けの輸出モデルとして開発されました。
初代はV8エンジンが搭載されました。
これは当時アメリカの主流だったエンジンです。
このエンジンが、力強い加速を生み出します。

新型は現代的なテイストも

2008年には新型のVMAXが投入されました。
こちらはボディに改良が加えられました。

初代はスチールフレームを採用していました。
ところが新型はアルミダイヤモンドフレームを新たに導入しています。
剛性がアップしたことで、暴力的なエンジンパワーをしっかり受け止めることができます。

さらにフロントフォークにはチタンコーティングに改良しました。
加えてリンク式のモノクロサスペンションを採用することで、より安定感のある足回りに変身しました。

エンジンはそのパワーはそのままに、コンパクト化に成功しました。
このため、前方の重みが軽減されたことでマシンバランスが改善しています。
フロントタイヤにかかる負担もだいぶ軽減されました。

非日常を体現できるマシン

VMAXは実用性という部分はあまり重視していません。
日常街中を走行するにあたって、VMAXのようなパワーはほぼ必要ないでしょう。
ライダーによっては手に余るほどのパワーかもしれません。

しかしVMAXの開発にあたってヤマハのスタッフは「人生を豊かにするものであれ」をスローガンとして打ち出しました。
人生は何もすべて効率的である必要はないでしょう。
回り道をしたところに楽しみやヒントが隠されていることもあります。

VMAXは普通では考えられない乗ったときのフィーリングがあります。
しかしだからこそツーリングすることで、非日常的な空間に触れられます。
そこにバイクファンはスリルを感じ、ロマンを求めていきました。
結果的にロングセラー商品となり、今後名車の一つとして多くの人の記憶に焼き付けられるでしょう。

カワサキ ZRX1200R

モンスターネイキッドマシンとして誕生したカワサキのZRX-1200R

1994年に誕生したカワサキのZRX400は、当時のスマートなネイキッドイメージを覆すほどの衝撃を与えたモデルとして世に名前を知らしめました。
スマートさとはかけ離れた、まるでスーパーバイクのようなデザインが多くの男性ライダーの心を鷲づかみにしたのです。

当時時代と共にレーシングブームも訪れた事もあり、スポーティーなZRX400は一躍大ブームに。
とにかくパワフルでとにかくタフなマシンをと続々とモデルチェンジが重ねられた末、2001年にとうとう誕生したのが、ZRX-1200Rです。

ZRX-1200Rは正にモンスターネイキッドマシンと呼ばれるにふさわしい、圧倒的なハイスペックさを誇る大型マシンとして生まれ変わりました。
ビキニカウル仕様であるZRX-1200R、ハーフカウル仕様であるZRX-1200Sなど各種ラインナップから選べる仕様になっており、不動の人気を誇るネイキッドモデルとして定着したのです。

排ガス規制の煽りを受けて生産終了

これだけの人気を誇るモデルとして世に名を轟かせたモンスターマシンでしたが、世の中が排ガス規制の煽りを受けたことをきっかけに、残念ながら2008年で生産が終了となりました。
これだけのビックネイキッドマシンは未だ後世では誕生しておらず、復活を臨むライダーが少なくありません。
最終モデルとして誕生したマシンは現在でも市場に出た際に大人気で、オークションサイトで高値で取引されているケースも多いのです。

人気の理由はやはりその圧倒的なパワー性能にあります。
まるでレースマシンを彷彿とさせるようなデザインは1981年にチャンピオンとしてその名を轟かせたZ1000Rがモチーフとなっており、レースファンからも人気です。
構造上、街乗りよりも高速道路などのスピードを出せる場面での走りがおすすめで、まるで風になったかのような圧倒的スピードの走りを体感できます。

スピード性能を支える気配りが各所に散りばめられている

ただ早い、ただパワーがあるだけのモデルでは無く、各種パーツにライダーへの心遣いを感じられるのもカワサキZRX-1200Rの魅力です。
ZRXの特徴の1つであるビキニカウルはデザイン性能を上げているだけではなく、コンパクトながらもしっかりと風を遮り、ライダーの負担を軽減します。
また大型バイクの中でも足つきが良く、クッション性能に優れたシートが採用されているため、長時間座り続けていてもお尻が痛くなりづらいのも特徴です。

ブレーキシステムも非常に優秀で、310㎜ダブルディスクブレーキと合わせて、トキコ製の6ポットキャリパーを採用。
高速スピードに特化しているマシンだからこその気配りが随所に散りばめられており、心地良い運転が出来るマシンというのも、人気の理由と言えるでしょう。

カワサキ W800

大型クラシックバイクを代表するカワサキのW800

大型バイクの中でもクラシカルなデザインが印象的なレトロバイクとして知られているのがカワサキW800です。
クラシックバイクの王道とも言われるこちらのバイクは、2010年にヨーロッパで先行発売がされてから、2011年に国内モデルも発表されて、多くのライダーの心を鷲づかみにしたモデルです。

ヨーロッパ向けらしい洗練されたデザインがオシャレバイク好きのライダーを魅了し、2016年に排気ガス規制の関係でファイナルエディションが発表されましたが、2019年に復活。
ファイナルエディションを嘆き悲しんでいたライダーが歓喜して購入を行い、現在に至るまで人気を博しているモデルです。

見た目だけでは無くスペックも安定

カワサキのW800はクラシカルな見た目をしているバイクですが、性能は最新技術をフルに搭載した復活モデルが販売されていますので非常にハイスペックです。
ダブルクレードルのフレーム形式を採用しており、エンジンは空冷4ストローク並列2気筒、SOHCバルブタイプを搭載。
ベヘルギアというオリジナルメカニズムを採用することで、独特なエンジン音を楽しみながら効率的なライディングを可能にしています。

タンク左右にニーパットを装備していることも特徴で、運転中に無意識のうちにニーグリップが出来る為、ストレスフリーな運転が可能です。
大型バイクらしい振動が強めのバイクではありますが、各種振動対策が施されていますので長時間ツーリングでも安心。

特にミラーには重点的に振動対策がされていますので、大型バイクでよくありがちな振動と共に位置がずれていくというようなトラブルもほとんど起きません。
ただしカスタムをしてしまうと振動対策が無くなってしまいミラーが移動してしまうこともありますので、ミラーに関しては極力純正品を使った方がストレス無く走れるでしょう。
心地良い振動を感じながらライディングを楽しめる構造になっており、クラシカルバイクならではの走りを堪能出来ます。

横風にも強く安定した走りが可能

横風や前からの風にも強く、安定した走りが出来るのもW800の魅力です。
軽めのライダーが乗車をしても安定感があり、ずっしりと重心が落ち着いているバイクでライディングを楽しみたい方にもぴったりのモデルになります。
高速道路などを頻繁に走る方にも人気のモデルです。

また非常に素直な運転性能をしており、コーナリングやギアチェンジなど操作にほとんどクセがありません。
加速力も申し分なくライダーが動かしたいように素直に動いてくれるマシンですので、街乗りにも最適でしょう。
ただしバイク本体の重量がある分ブレーキングに関しては少々ゆとりを持った方が安心です。

ヤマハ DT-1 1968

国産車初のオフロードも出るとして誕生したヤマハのDT-1 1968

1968年当時オフロードバイクが主流となっている所に、国産車として始めてオフロードモデルを発売したのがヤマハです。
ヤマハが当初販売を開始したオフロードモデル、DT-1 1968は、発売当初は諸外国のオフロードモデルに比べ改善点はあった物の、国内において衝撃を与えたモデルとして知られています。

DT-1 1968には2サイクル単気筒エンジンを搭載、荒れた道など安定しないコースも問題なく走れる初のオフロードモデルとして世に広まり、年々モデルチェンジも重ねられていきました。
当時のオフロードバイクとして定着していた無骨すぎるデザイン性能は陰を潜め、ヤマハらしいスマートで洗練された見た目のオフロードモデルだったことも、世に名を届かせる理由と言えるでしょう。
それまでは国内においてメジャーでは無かったオフロードツーリングですが、DT-1発売をきっかけに国内においてのオフロード時代の幕を開けたと言っても過言ではありません。

排気量の見直しによって更なる進化を遂げる

発売当初のモデルから年々モデルチェンジを重ねたDT-1は、初代モデル1968からは想像も付かないパワーと耐久性を手に入れることとなりました。
1977年に登場したDT250Mには、246cc排気量の空冷2サイクル単気筒エンジンを搭載して居るほか、敢えて前傾させてシート下に設置したリアショックなど、細かい気配りが充実。
激しい道でもライダーやバイク本体への負担を最小限に軽減する、現在のオフロードモデルと遜色がないモデルへと進化を遂げていったのです。

市販車として初めての、スイングアームを直接押すタイプのモノクロスサスペンションを搭載したのもこちらのモデルで、より一層スマートな走りを可能にしました。
その後もマイナーチェンジが繰り返され、現在に至るまで多くのオフロードライダーに愛されているモデルとして定着しています。

ヤマハらしいスマートなデザインが現在でも魅力

初期モデルであるDT-1は現在でもレプリカカスタムなどが販売される程の人気がありますが、その理由はやはりデザイン性能にあります。
シンプルな見た目ながらどこか懐かしい雰囲気のあるレトロバイクで、全体的に細身のボディに、幅広のハンドルバー、ヤマハの刻印が施されたボディなどいずれもライダー心をくすぐる造りになっているのです。

タイヤサイズもオフロードモデルとは思えない細身のボディですので、オフロードバイクとは一見思えないようなスマートな印象のバイクが好きな方にも愛されています。
現行モデルはなかなか手に入りませんが、モデルチェンジやカスタマイズされたモデルに関しては現在も中古ショップなどで積極的にやり取りをされているほどの人気です。

ヤマハ SRX-6

洗練されたデザインが美しいヤマハのSRX-6

ヤマハバイクは流線が美しい芸術品のようなバイクを数多く展開していますが、その中でも現在に至るまで人気があるモデルがSRX-6です。
600ccを越える排気量があるとは思えない程のスマートなデザインをしているバイクで、コンパクトなスタイリングのバイクをお探しの方にも人気があります。
現行車種の中でも1、2を争うほどシャープで洗練されたデザインをしており、ミドルバイクであることを忘れてしまう程のまとまり感のあるバイクです。

もちろんデザインが美しいだけに留まりません。
重量感も少なめの車体重量149㎏と取り回しがしやすいサイズ感ですので、サイズ感がコンパクトなバイクをお探しの方にもピッタリです。
デザイン性能はもちろん普段使いにおいても特化しているバイクをお探しの方にも、SRX-6はうってつけのモデルと言えるでしょう。

スポーツマシンの良さを凝縮したモデル

SRX-6は空冷4ストロークOHC4バルブ単気筒エンジンを採用しており、単気筒エンジンらしい、スピード感抜群の走りをしてくれるのも特徴です。
メーターでみるよりもスピードが出ているのでは無いかと思うほどのパワフルな走りをしてくれますので、ライディングで爽快感を味わいたい方にも最適。
最高出力は42ps/6500rpm、最大トルクは4.90kgm/5500rpm、変速機は5速を装備しており、マックススピードまでのかけ上がりが非常に効率が良いマシンとなっています。

タイヤサイズはフロントタイヤ、リアタイヤ共にスマートではありますが、そのスマートさも重なってスピーディーなスポーツバイクらしい走りを可能にしているのが特徴です。
見た目だけでは無く走行性能に関してもスピーディーでハイスペックなのが、SRX-6が人気を誇る理由と言えるでしょう。

シートのカスタムをする方が多い

全体的にスマートな印象が強いモデルですが、ノーマルからシートをカスタムして乗るライダーが少なくありません。
その理由は、元々のシート造りが少し固めに設定されている事で、スポーツバイクらしい見た目に仕上っては居ますが長時間ツーリングとなるとライダーに負担が来てしまう傾向にあります。
体重移動の仕方によっては滑りやすく感じてしまうライダーもいますので、不都合を感じてシート部分に対して各種カスタムを施すライダーも多いでしょう。

また元々の見た目のシンプルながらもオシャレな造りもあり、カフェレーサーカスタムを施すライダーも少なくありません。
走行性能の高さからカスタムベース車として選択する外国人ライダーも多く、カスタムメンテナンスを施したSRX-6が取引をされていることも多数あります。
自分らしいオリジナルカスタムを施したい方にも、SRX-6はぴったりのマシンと言えるでしょう。