コラム

原付一種で乗れる新基準原付が容認へ

原付の新基準原付とはどんなもの?

排気量が50cc以下のバイクを運転することができる原付免許は、現在大きな転機を迎えつつあります。
2025年10月に排ガス規制が強化されることになっており、従来の50cc以下の基準では、この新しい排ガス規制をクリアしたバイクを開発するのが難しいと言われています。
技術力というよりもコスト的に「割りに合わない」ことから、市場から消えるのではないか、と考えられているのです。

この問題に対する対応として登場したのが、原付免許の新基準です。
これは排気量ではなく最高出力で基準を設定したもので、これまでの排気量で規制する基準から大きな方向転換が図られることになっています。
この新基準原付の最大のポイントは、125ccクラスのバイクの出力を50ccクラスのバイクに抑えたバイクなら原付免許でも運転することができる、というものです。
ですから、「50ccクラスの出力」という条件がつけられた状態で125ccクラスのバイクを運転することができるようになるわけです。

注意したいのは、あくまでこの「50ccクラスの出力」という定義です。
今回の新基準によって原付免許でも125ccのバイクに乗ることができる、というわけではないことを踏まえておきましょう。

新基準のバイクの乗りやすさは?

最大の問題点となるのが、乗りやすさと走行性です。
実質50ccの出力を備えた125ccクラスのバイクは運転しやすいのか、原付免許だけ所有している人でも問題なく運転できるのでしょうか。

この点に関しては、経験豊富な技能試験感や一般ライダーを対象に試験走行が実施されており、実際の乗りやすさ、走行性に関する評価が出されています。
それによると、新基準によるバイクは従来の50ccのバイクと比較して「同等~やや易しい」という評価が多くを占めているといいます。
ですから、乗りやすさに関してはほぼ問題なし、原付免許だけでも運転できると見てよさそうです。

新基準原付の課題点は?

この試験走行においては注意点も指摘されています。
とくに坂道での走行・発進におけるパワー不足が指摘されており、坂道の傾斜具合によっては扱いにくさを感じるケースもありそうです。
もうひとつ大きな課題となっているのが足つきです。
バイクの車体そのものが従来の50ccバイクよりも大きくなるため、これまで50ccのサイズに慣れている人が新基準のバイクに乗った場合に足つきの悪さから立ちゴケを起こしやすくなる可能性も指摘されています。

こうした課題に関しては各ライダーが十分に慣れるまで安全運転を心がけるほか、開発するメーカー側の工夫や改良が重要になってくるのでしょう。
2025年の排ガス規制の強化の頃に実際にどうなっているのか、今後の展開を注目したいところです。

実は多い信号待ちの追突事故

不意打ちの追突事故

信号待ちで停車中に後方から来た車に追突される、このような事故が起きる可能性があることを意識しておくことは大切です。
もちろん追突事故は加害者側の過失が100%なのですが、バイクの場合、追突事故に遭うと大事故になる可能性が高くなります。
なぜ追突事故は不意打ちと言えるのか、その理由はほとんどの場合、後方からの車両が追突してくるとは考えずに停車しているからです。
信号待ちでは、左右の動きや前方の動きに注視しているものの、後方確認は疎かになりがちです。

後方からの車両がなぜ追突するのか、理由として挙げられるのは、居眠り運転、周りの状況に注意を取られて前方不注意になっていた、携帯電話が鳴ってそれを取ろうとして追突してしまった等、理由はさまざまです。
車同士の追突事故でもかなりのダメージを車が受けるわけですが、バイクの場合、後方はほぼ無防備とっても過言ではないので、生命に関わる重大な事故になる確率が高く、特にかなりのスピードで突っ込まれた場合は即死の可能性すらあります。
命は助かっても、買ったばかりのバイクがお釈迦になってしまう可能性も十分にあり得るのです。

実際にバイクの追突事故はどれくらい起きているのかというと、年間平均で600から700件のバイク事故が発生していると言われています。
この数字を見て、かなり多いと思った方もいるかもしれません。
やはり明日は我が身という姿勢で信号待ちをしたり、渋滞中の停車をしたりする必要があります。

最近では衝突安全ブレーキの普及で、追突事故を未然に防ぐ機能を搭載した車が増えていますが、それでも万能とはいえません。
自分の身は自分で守るという姿勢が求められているのかもしれません。

追突事故にならないように警戒を

追突事故に巻き込まれないようにするためには、まず停車位置に注意することが大切です。
信号待ちをする場合にも、最後方の場合は特に注意が必要と言えるでしょう。
しかし、後方に自動車が停車している場合は安全なのかというと、そうともいえません。
オートマのクリープ現象で知らないうちに車が動いて追突してしまった、というケースもあるからです。
他には、坂道の信号待ちで車が動いてしまい、前方のバイクに衝突してしまったという事例もあります。

信号待ちでは常に後方の状況を確認して、いざという時には回避できるようにしておく必要があるかもしれません。
それ以外にも、できるだけ路肩に寄せる形で停車することで、追突によるダメージを減らすこともできます。
追突事故は完全に防げる訳ではありませんが、バイクを運転する場合には、リスクを減らすことで自分の命やバイクを守れます。
日頃から注意をしつつ、ツーリングを楽しむのが一番だと言えるでしょう。

仮面ライダーの様にバイクに乗るご当地ヒーローたち

ご当地ヒーローがゾクゾク出現

地域ごとにいろいろなヒーローが出現していて、活躍しています。
地元のPRや地域の活性化、ボランティア活動など多様なシーンで活躍しています。

子供のころテレビで見ていた特撮物のヒーローというとバイクに乗ってさっそうと駆けつけるシーンを記憶している方も多いでしょう。
ご当地ヒーローも同様で、バイクに乗っているキャラクターも少なくありません。
関東圏だけでもいろいろなヒーローがいるので、首都圏在住の方は休日などを使って少し遠出するといいでしょう。

時空戦士イバライガー

時空戦士イバライガーは茨城県で活動しているヒーローです。
ジャークという悪の軍団から茨城を守るのがその役目です。
2007年ごろから活動を開始していて、イベントのほかにもグッズ展開することでその存在をプロモーションしています。

時空戦士イバライガーの乗っているオートバイを見てみると、深紅のトライクです。
片側3本ずつ伸びたエキゾーストパイプ、横に張り出したエンジンが特徴的です。
イバライガーは真っ赤な格好をしていて、バイクもそれに合わせているのでしょう。
大排気量の3輪車とともに、一度見たら忘れられないだけのインパクトがあります。

宇宙神ゴッドチバダー

宇宙神ゴッドチバダーは千葉のご当地ヒーローのことです。
ボンバー星の出身で「ゴッドジェット」と呼ばれる専用マシンでやってきました。

ゴッドチバダーの特徴として、フォームチェンジする点に注目です。
そのバリエーションは実に10種類もあるそうです。
しかもバリエーションごとで乗るオートバイも変わってきます。
ヒーローショーなどのイベントもしばしば開催していて、オートバイに乗りながら登場してくることも少なくありません。

ゴッドチバダーのことはもしかすると知っている人も多いかもしれません。
というのもすでにテレビドラマに数回出演しているからです。
出演するたびにSNSで情報拡散しているので、全国的に見ても知名度は結構高いです。

ヘリテイジ仮面

ヘリテイジ仮面は群馬県が誇るヒーローです。
デビルシャドウという悪の組織から群馬県を代表する富岡製糸場を守るためにやってきたヒーローになります。

2005年にデビューしているので、15年の長きにわたって群馬県で活動しているわけです。
お祭りなどのイベントが開催されると、駆け付けることもしばしばです。

ヘリテイジ仮面もオートバイに乗ってさっそうと登場します。
ボディのところにレッドのラインが入っていて、いかにもヒーローが乗り好みそうなクールなデザインになっています。

ヘリテイジ仮面には専用のテーマソングもあります。
動画サイトに投稿されているので、興味のある人は一度聞いてみてもいいでしょう。

バイクの普及率日本一!和歌山県

バイクの普及率ナンバーワン

総務省では全国消費実態調査を5年に1回のペースで実施しています。
平成26年の調査によると2人以上の世帯でバイクを1台以上保有している普及率ナンバーワンだったのは和歌山県でした。
普及率は33.3%を記録しています。

ちなみに2位は愛媛県で27.3%で大きく引き離していることがわかります。
30%を超えているのは47都道府県の中で和歌山だけという結果になりました。
しかもここ数度の調査も1位は和歌山県で安定して推移しています。

地形が関係?

なぜ和歌山県ではバイクが普及しているのか、いくつか考えられる事情があります。
まずは地形の問題です。

田辺市をはじめとして沿岸の都市はすぐ目の前に山が迫るような地形をしています。
つまりエリア内に坂がたくさんあります。
坂の上り下りをする際にバイクがあると、スイスイ移動できるわけです。

また道幅のあまり広くない道路も県内には結構あるそうです。
バイクであれば小回りが利くので、ストレスを感じることなく運転できるので多くの人が保有しているのではないかともみられています。

農作業のおともに

和歌山県は農業が盛んな地域でもあります。
例えば梅やミカンの栽培は全国的に広く知られているでしょう。

梅やミカンの栽培をするにあたって、軽トラックの使われることが多いです。
軽トラックに農作業で欠かせない機会を乗せて運ぶわけです。
しかし軽トラックの弱点は乗員人数です。
2人までしか乗ることができません。

農家の中には家族全員で作業をする世帯も少なくありません。
トラックの乗れなかった家族は現場に行くまでにバイクを利用することが多いようです。
狭い道でもスイスイ走行できるので、自動車ではなくバイクを活用するところが多いわけです。

バイクがただ単に好き

その他にも地理的な事情も関係しているのではないかという声もあります。
和歌山県内には急峻な山間部が少なくありません。
この地形的な特徴が影響しているのは、都道府県別でみると公共交通機関があまり発達していません。
そこで移動の足としてバイクが欠かせなくなっているのでしょう。

さらには気候も関係しているようです。
県内全般的に温暖で、雪が降る頻度もそれほど多くありません。
雪が降ると路面凍結してバイクを運転するのは危険ですが、そのような懸念も必要ないです。
年間通じて走行できるのも、バイクの普及率の高さに影響しているかもしれません。

しかしこれらの理由も決定打にはならないという意見も見られます。
このためもっとシンプルで、和歌山県民はバイク好きの人が多いから高い普及率になっているだけという指摘も見られます。
世界的に見ると台湾の普及率が圧倒していますが、その原因がはっきりしていないのと同様というわけです。

年を追うごとに価格高騰が進む旧車

付加価値の付く旧車

ビンテージタイプのオートバイの価格が近頃どんどん上昇していると言います。
例えば70年代の名車の場合、300万円台で販売されても決して高くはないです。
車種やコンディションが良ければ600万円を超えるものもあり、新車よりも高いような名車もあるほどです。

そして80年代の車も70年代と比較してそん色ない価格で取引されているものもあります。
今後はさらにプレミア化が付加されるので、価格はますます上がっていく可能性が高いです。
80年代のバイクが欲しい、乗ってみたいと思っているのであれば、今すぐチェックしたほうがいいわけです。

個性が魅力の80年代

なぜ80年代の車種がこれまで支持を集めているのか、それは個性的なモデルが多かったからです。
オートバイの歴史の中でも80年代はエポックメイキング的な時代でした。
この10年間で、一気にバイクが進化したと言われています。

しかもこの時代、バブルの全盛期でした。
世の中のイケイケ的な雰囲気も手伝って、革新的な攻めたモデルがたくさん出ました。
今の時代では考えられないような自由な雰囲気が業界内にあったのでしょう。

2ストロークが人気

80年代のオートバイの特徴の中で見逃せないのは、2ストロークです。
2ストロークのレプリカは1990年代末に絶版になってしまいました。
今では購入できないというのがプレミアになって、価格が上昇傾向です。

専門家の間ではこのトレンドは当分続くだろうと見込まれています。
当時は人気のなかった車種ですらも、結構な高値のついている状況です。

80年代には2ストロークのデュアルパーパスも一部で回りました。
短期間で絶版になってしまった車種などは、そのレア度の高さから中古価格はかなりの高値を記録しています。
中には100万円を超えるような値のついている車種もあるほどです。

パワフルなのも魅力

ツーリングする人の間で80年代のオートバイは魅力に映るようです。
その理由の一つとして、パワフルな車種が多いからが挙げられます。

1992年に国内仕様の車種の自主規制が強化されました。
排気量別に馬力の上限が厳しくなりました。
250cc40ps、400cc53psが上限となりました。

それ以前は250cc45ps、400cc59psが上限だったので80年代はいずれもパワフルです。
先ほど紹介した2ストロークのほかにも4気筒のエンジンを搭載した車種も少なくありませんでした。

このため、現行モデルと比較して圧倒的に馬力があるわけです。
力強く走行できるので、山道などのワインディングを走っていて楽しいという意見も少なくありません。
このような走行性能の高さも、バイカーの間で評価される背景にあります。

2つ以上の動力源を持つハイブリッド・システム

ハイブリッドとは何?

自動車の世界ではハイブリッドカーが今では一般にも広く浸透しています。
ところでバイクでもハイブリッドが出ています。

ハイブリッドについて簡単に紹介すると動力源が複数ある乗り物のことです。
現在主流になっているのはガソリンエンジンと電気モーターの組み合わせで走行できるスタイルです。

現在販売されているモデルは?

現在出ているモデルを見ると、マイルドハイブリッドのものが多いです。
ハイブリッドも2種類あってフルとマイルドがあります。

フルとはそれぞれの動力源が独立して走行できるだけのスペックを有するものです。
一方マイルドとは、モーターはエンジンの補助的な存在のタイプを指します。
発進するときや加速する際にエンジンの動力をアシストする形になります。

一方減速する際にはエネルギー回生が実施されます。
場合によってはアシスト部分の電池残量が足りない場合もあるでしょう。
その際には回生によって残量を増やします。
一定量に回復するまでは、先ほど紹介したアシスト機能はいったん中止になります。

課題もある

ハイブリッドのオートバイの場合、量産化されている半面課題もあります。
電気モーターを搭載しなければならないので、パワーユニットはどうしても従来と比較して大きくなります。

その結果、トランク容量が若干少なくなっています。
バッテリー部分が新たに追加されたことでどのように各パーツのレイアウトを構成するかが問題になってくるでしょう。

新しく投入された車種の場合、トランク量は減少しました。
しかしできるだけ容量を減らさないように工夫も凝らしてあります。
街乗りなど実用的な部分もほとんど不自由を感じることはないです。

ただし今後フルハイブリッドにするとなると、モーター部分のパワーアップが必要不可欠です。
そうなると限られたスペースでどう搭載するか、また課題になってくるでしょう。

ハイブリッドバイクの今後について

ハイブリッドのオートバイの需要は今後高まってくると見られます。
その背景にあるのが2035年問題です。

2035年問題とは東京都の出している方針が関係しています。
2035年までに2輪車は純ガソリンエンジンの新車販売を禁止するという案です。
ちなみに自動車の場合2030年までにはガソリンエンジンの新車販売は禁止にするそうです。

もしこの方針が実際に通ったとしたら、従来のガソリンエンジンの車種は購入できなくなります。
電動バイクやハイブリッドタイプしか、新車として購入できないわけです。

今後ますますエコに対する意識は高くなってくるでしょう。
そうなると自動車だけでなくオートバイもハイブリッド化がどんどん進む可能性は十分あります。

タイカブと言われる理由とは

100EXがタイカブと言われる理由

ホンダを代表するマシンの1つであるホンダカブ100EXですが、近年ではタイカブと呼ばれることが増えています。
こちらのマシンは元々タイのビジネスバイクとして展開していたモデルで、タイから輸入をして日本国内でも発売されることとなりました。
そうした経緯があることから、タイで発売されたホンダのカブ、略してタイカブと呼ばれるようになったのです。

タイカブは現地でビジネスバイクとして発売開始当初、10万台をも売り上げた圧倒的な人気を誇るモデルとして知られています。
タイの国内では知らない人が居ないと言っても過言では無い程メジャーなバイクで、ホンダの名前を知らずともタイカブは知っているという方まで居るほどです。
ビジネスバイクとしてだけではなく今では一般車としても現地で愛されており、タイに空前のカブブームを引き起こした立役者として重宝されています。

タイカブの特徴

タイカブはホンダのカブを現地流にリメイクされており、ホンダのカブとは違った特徴があります。
まずエンジンに関してですが、空冷4サイクルOHC単気筒エンジンを採用しており、カブシリーズの中でも最大排気量である97㎝³を誇ります。
振動が少なく耐久性にも優れた造りでありながら、パワーを出したいときにはしっかりとスピードを出せる、スマートさも持ち合わせたモデルになっているのです。

小柄な体格の方でも乗りやすいように足回りにはゆとりを持たせている他、二人乗りもしやすいようなデザインにされているのも特徴です。
長時間走行時でもストレスが無いようにゆったりとしたダブルシートを設けている他、アジャスト付ダンパーを備えたリアサスペンションを搭載して、リアの二段階調整も可能にしています。
日本のホンダカブのイメージとは少し異なる造りとなっていますが、使い勝手や利便性は抜群で、タイを誇るモデルと言っても過言では無いでしょう。

普段使いのしやすい細やかな工夫が多数

タイカブには他にも、普段使いがしやすいように細やかな工夫が多数取り入れられています。
エンジン始動時はセルフキック併用式でスピーディーな乗り入れが可能な他、メインスイッチと言った式のハンドルロックを採用することで、降車時もよりスムーズになるのが特徴です。
更にメンテナンスフリーのバッテリーを採用することで、メンテナンスに関する知識が無くとも気軽に乗れるマシンに仕上ってます。

また性能だけでは無くデザイン部においても細やかな気遣いが多数。
角形ハロゲンヘッドライト搭載の他、クロームメッキ仕上げのリアクッションカバーで気品のあるデザインとなっており、シンプルながらもどこかオシャレな仕上がりとなっています。

カワサキ 空冷Z系エンジンの魅力

カワサキの空冷Z系エンジンの特徴

カワサキマシンの特徴の1つである空冷Z系エンジンは、カワサキライダーで無くとも多くのライダーに知られている人気パーツです。
こちらは空冷DOHC4並列4気筒エンジンとして、Z1を始め多くのマシンに搭載され続けた、後世にも残り続けるエンジンになります。

そのエンジン性能は開発されてから40年経っても陰を潜めることが無く、そのハイスペックぶりから積極的にマシンに導入してカスタムする方も少なくありません。
当時最新のメカニズムとして構築されたエンジンですが、時代を超えてもその性能は変わらず、パワー、スピード、頑丈さ、いずれをとってもバランスが良い造りとなっています。
構造上自身での整備をしやすい作りにもなっていますので、自身でメンテナンスをしているというライダーも少なくありません。

見た目にもクールな空冷Z系エンジン

ハイスペックな機能性はもちろんですが、ネイキッドスタイルならではのむき出しのスタイルだからこそ、デザイン性能も重要なポイント。
カワサキの空冷Z系エンジンはその点も非常に魅力的な造りとなっており、無骨すぎずクールなデザインで、ライダーの心を鷲づかみにしています。

元々は機能美を重視して設計されたエンジンデザインが、結果としてカワサキのスポーティーな見た目にふさわしい、クールなデザインに仕上ることになったのです。
曲線と直線が見事に組み合わさった機能美重視のシンメトリーデザインは、長時間見ていても飽きないというライダーがほとんど。
エンジンの構造を良く知らないという方でも、シリンダーやエキゾーストフランジなどクラシカルなデザインを見ているだけで、エンジンの美しさに魅了される事になります。

分解や整備のポイント

自身でも分解や整備をしやすい構造となっているカワサキの空冷Z系エンジン。
シリンダーから上部だけを取り外したりとメンテナンスを行いたいパーツごとの分解もできますので、各種メンテナンスがしやすい作りになっています。

メンテナンスを行う際にまずチェックをしたいのがシリンダーヘッド部分です。
こちらはオイルが溜まりやすいように敢えてデザインに工夫が施されていますが、事故後など変形が起きるような衝撃が起こった際に、このデザインがマイナスになることもあります。
大きなダメージを本体に負ったときには特に、万が一を考えて1度形状チェックを行うのがポイントです。

またバルブ周りの2バルブは直押し式のDOHC2バルブが採用されており、長時間ツーリング時も負担を軽減。
ただし経年劣化と共にどうしてもダメージを受けるポイントではありますので、バルブの大きさなど随時確認を行い、メンテナンスをする必要があるでしょう。

歴史に埋もれたトヨモーターの存在とは

トヨモーターの歴史

国産のバイクメーカーと言えばホンダやカワサキ、スズキにヤマハなどの有名メーカーを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は歴史に埋もれて消えていった国産のバイクメーカーはいくつかあります。
その内の1つが、自動車販売会社として有名なトヨタが経営する、トヨモータースです。

現在ではあまり知られていませんが、トヨタは元々トヨモータースという会社のバイクをディーラーとして販売しており、雪上バイクや三輪バイクなど様々なバイクを展開していました。
自社開発はしていない物のバラエティに富んだ技術力の高いバイクが販売されていましたので、タイミングが違えば自動車メーカーとしてでは無くバイクメーカーとしてその名を轟かせていた可能性もあるでしょう。
そんなトヨタと密接な関わりがあるトヨモータースが製造していたバイクの1つが、トヨモーターです。

トヨモーターの特徴

トヨモーターは1952年に発売されたバイクで、自転車をベースにしたシンプルな構造をした造りになっています。
60ccバイクとして誕生したトヨモーターは荷台も取り付け可能で、ちょっとした荷物を載せて走る事も出来たのです。

元々は自転車補助エンジンとしてバイクエンジンの開発を行っていたため、第一号のベースはあくまで自転車でしたが、この補助エンジンの利便性が支持され生産台数1万台を達成。
全国トップクラスにまで上り詰めたことをきっかけに、自転車の補助エンジンからオートバイ生産に踏み込むこととなったのです。

ですがこのオートバイ製造の過程で事態が一変。
今まで通り部品製造は外部委託を行って自社工場では組み立てのみ行う開発方式を採用した所、外部委託メーカーの品質悪化に伴いエンジン性能や車体性能までもが悪化してしまたのです。
気がついた時には時既に遅し、トヨモーターは不良品であると悪評がついてしまい不良在庫の山が出来てしまった結果、そのままオートバイ事業から手を引くこととなったのです。

国産5メーカーになっていた可能性も

オートバイ事業から撤退を行った1959年前後は、ホンダなどのライバルメーカーからも優秀なバイクが発表され、技術力の差が雲泥の差となったのも経営が悪化した理由です。
ですが経営が傾き始める前のオートバイ製造直後には、委託先の劣悪な環境などに販売店や社内技術者はいち早く気が付いており、委託先の変更を行った方が良いと、経営者の川真田氏に進言があったとされています。

この時に進言を聞いて委託先や製造先の変更を行っていたら、現在もトヨタはバイク販売を行っている可能性があるでしょう。
1つの判断が正に時代を分けたとも言える事件として、現在も多くの技術者に語り継がれています。

平均一人当たりの交通反則金支払い額

交通違反の反則金とは

仕事などでバイクに毎日乗っている方、そして、いろいろな知らない場所に行くことができ、行く行程を楽しむツーリング時代に魅力を感じ、年間何万キロも乗っている、というライダーもいらっしゃると思います
交通法規にのっとって公道を走行する、ということはもちろんですが、うっかり標識を見落としていたり等交通違反によって、警察に取り締まられたという経験がある方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
キップの種類、そして1人あたりの交通反則金の平均金額、反則金の使い道などをご紹介いたします。

キップの種類

交通違反をしたことを「警察にキップを切られた」と表現されるかたも多くいます。
実際のキップではありませんが、同じように反則金を色によって種類が大きく違ってきます。

まずひとつめが反則金です。
交通違反を行った場合、駐車違反や一時停止の場所を止まらなかった場合など、反則行為と呼ばれる、比較的軽いとみなされる違反に対して科せられる行政処分となります。

違反を確認した警察官によって、交通反則告知書と納付書が渡されます。
これが通称青キップと呼ばれています。
納付書の期限は青キップを渡された翌日から7日間で、郵便局や銀行などで支払いを行います。

交通違反の際に課せられるお金は、青キップの他にも赤キップと呼ばれる、罰金があります。
交通違反でも危険が高い、悪質だと考えられている違反となり、青キップとは違い、刑事処分となります。
赤キップが届けられたら検察に出頭し、簡易裁判所において罰金刑が確定をします。

交通反則金の件数

内閣府が発表した、交通安全白書によりますと、平成27年度において、道路交通法を違反して取締りを受けた件数は、約705万件となっています。
もっとも多い違反はスピード違反で、その次が一時停止違反となっています。

納付をした交通反則金そして罰金は、交通反則金納金として国の特別会計の歳入となり、おおよそ約700億円程度だといわれています。
歳入から件数を割ると、交通反則金・罰金1件あたりのおおよその平均金額を算出でき、1万円程度と見込まれます。
交通反則金・罰金を納付している人は、警視庁が発表している統計によりますと、平成23年から平成27年の5年間のうち、年間320万人ほどが違反者講習を受けています。
そのことから計算をすると、おおよそ1人あたり2.2件の交通違反を行っていることになるため、1人あたりで計算をすると2.2万円の交通反則金を納付していると考えられます。

交通反則金の使い道

交通反則金は、前述したとおり国の収入となります。
この収入は「交通安全対策特別交付金」という名目で、それぞれの都道府県に分配されるとなります。
都道府県は道路標識や信号機、歩道橋、ガードレールなどの設置や補修など、交通安全対策するための目的に使用しています。