カワサキ バリオス

1991年に登場したカワサキバリオス

当時カワサキは新たなネイキッドバイクとして、バリオスを世に送り出しました。
ネイキッドとはエンジンがむき出しになっているバイクのことで、日本で販売されているバイクの多くはネイキッドタイプになっています。
強力なパワーユニットが一目でわかるバリオスは大人気となり、現在は名車としての地位を確立するようになりました。

バリオスの持つポテンシャルの中でも、特徴的と言えるのが搭載されているエンジンでしょう。
ZXRをベースに開発されたエンジンはカワサキが得意とする高回転エンジンで、吹き上がりが大変よいのが特徴です。
カワサキのバイクはちょっと扱いにくいと感じる人もいるようですが、バリオスはカワサキ独自のクセが少なく、比較的扱いやすいネイキッドバイクです。

走行性能を高めるためと、バイクのボディ剛性を高めるために、高張力鋼管パイプを使用したダブルクレードルフレームを採用しています。
これによりフレームの剛性が格段と強化され、ツーリングにおける走行安定性を高めるのに貢献しています。
サスペンション部分も、走行性能を高め、より操縦しやすいバイクを実現するための専用チューニングを施しています。
走行性能を高めたバリオスはロングツーリングでも、その性能を十分発揮できるよう設計されているため、ライダーたちが好んで選ぶようになりました。

カワサキバリオスが名車の理由

バリオスが名車と呼ばれるようになった背景に、カワサキの名車NINJYAを彷彿とさせるデザインを採用しているところにあります。
ベースになっているのはZXR250ですが、独特のフォルムとパワートレインはNINJYAの持つDNAを受け継いでいると言っても過言ではありません。
エンジンは250cc4ストロークエンジンを搭載しているため、250ccとは思えないパワーと加速性能を有しています。

名車と呼ばれるようになったもう一つの理由が、これまでは400cc以上のクラスでは一般的だったネイキッドデザインを採用したことにあります。
実際にバリオスが市場に送り出された時には、すでに他社が250ccネイキッドバイクを発売した後のことで、時間軸から言えば遅れての市場投入となった訳ですが、カワサキファンのライダーにとっては待望の250ccネイキッドバイクの登場になりました。

250ccクラスとは思えない超高回転エンジン、優れた加速フィーリング、成熟したネイキッドデザインはファンの心を鷲掴みにし、多くのライダーたちに愛されてきました。
残念ながら新たな排出ガス規制の基準をクリアできなかったため、2007年で生産を終えることになり、今では伝説的な存在となったのがこのカワサキバリオスなのです。

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